工法概要
技術の概要
BKU防食工法は、コンクリートと同等程度の強度特性を持ち、かつ高耐食性を有する硬質塩化ビニル樹脂成型板(BKUパネル)を防食被覆層とし、接着剤(耐酸性樹脂+硅砂の混合物)で貼り付ける後貼り型シートライニング工法です。
本技術は、裏面に30 ㎜間隔に高さ8 ㎜のリブを有した厚さ2 ㎜のBKUパネル(以下、パネルという)に接着剤(耐酸性樹脂+硅砂の混合物)を塗布し、アンカーボルトで養生することで、コンクリート躯体との一体化を図り、防食被覆層を形成するものです。
技術の特徴
(1)施工性
- パネルは合板型枠と同様、切断・加工ができ、出隅・入隅部の施工が可能です。
また、樹脂目地材(接着剤)による貼付けが可能です。 - 目地部は、平滑な仕上げが可能です。
(2)防食被覆性能
- 耐硫酸性
10%の硫酸水溶液に 60 日間浸漬しても被覆にふくれ、割れ、軟化、溶出がありません。 - 遮断性
1) 硫黄侵入深さ
シート部は、10%の硫酸水溶液に 120 日間浸漬した時の侵入深さが設計厚さに対して 1% 以下です。
目地部は、10%の硫酸水溶液に 120 日間浸漬した時の侵入深さが設計厚さに対して5% 以下、かつ 100μm以下です。
2) 透水性
透水量が 0.15g以下 - 接着安定性
固着強さが標準状態で 1.5N/mm2 以上、吸水状態で 1.2N/mm2 以上 - 外観性
被覆にしわ、むら、剥がれ、割れがありません。 - 耐アルカリ性
水酸化カルシウム飽和水溶液に 60 日間浸せきしても被覆にふくれ、割れ、軟化、溶出がありません。
- 耐有機酸性
5 %の酢酸水溶液(23 ℃±2 ℃)に、60日間浸せきしても被覆にふくれ、割れ、軟化、溶出がないこと。
(3)耐摩耗性
- パネルは、コンクリートと同等程度の耐摩耗性を有します。
技術の適用範囲
- コンクリート製水処理施設(新設および補修工事)
- 作業員の施工スペースを確保可能である矩形管路など(新設および補修工事)
対象施設 | コンクリート製の下水道施設(処理施設、ポンプ場、下水道管きょ、人孔など)、ボックスカルバート(水路)、その他コンクリート構造物 |
工事区分 | 新設、改築および更新 |
施工形状 | 角型構造:作業者が施工可能な規模 |