[型枠工法] 工法概要

工法概要

技術の概要

 BKU工法とは、約30年前にドイツから技術導入したものであり、工場で生産された硬質塩化ビニル樹脂形成板を防食対象の部位に張り付ける工法です。
 既設構造物の補修はもとより、新設構造物やコンクリート二次製品に予め防食を施すことも可能です。
 素材は、硬質塩化ビニル樹脂からなり、その厚さは2mmと薄いものです。
 また、このシートには、支持体と呼ばれる突起があり、背面コンクリートやモルタルと物理的に固着します。
 シート間の継ぎ手は、嵌合材を用いて連結することで、硫化水素の侵入を遮断します。
 このシートは2mmと薄いため、施工現場に応じた加工が容易であり、ハンチや梁がある場合や対象構造物に流入出管やポンプ等の配管がある場合においても施工が可能です。
 また、補修工事などで、対象施設が供用中で施工部位の湿潤状態を回避できない場合においても施工が可能です。

BKUプレートとコンクリートの固着断面(CG)

 BKUは、ヨーロッパ各地で既に40年以上の実績をもち、我が国でも多数の実績と下水処理場での施工追跡調査をもとに十分なコンクリート防食性能をもつことが認められ、「下水道コンクリート構造物の腐食抑制技術及び防食技術指針・同マニュアル(平成14年12月)」に当工法が採用されております。

審査証明書 日本下水道事業団

技術の特徴

(1)施工性

  • 天候や気温に左右されることなく施工ができます。
  • 特に、補修工事においては、施工面の凹凸や湿潤状態の程度にかかわらず施工ができます。

(2)耐防食性・平滑性・耐磨耗性

  • 下水の硫酸濃度pH4〜1の環境下でも、BKUプレートは影響を受けません。
  • BKUプレートは平滑性に優れ、その粗度係数は0.010を採用でき、耐磨耗性についてもコンクリートの4〜7倍の性能をもちます。

(3)コンクリートとの固着性

  • 特殊形状のリブをもつBKUプレートは、コンクリートと物理的に強固に一体化して、はく離の危険性がありません。

(4)BKUプレートの接合

  • 幅30cm程度のBKUプレートの接合は、BKUジョイントと呼ぶ接合材で簡単に行うことができます。

(5)経済性

  • 長期的にコンクリート防食性能を保つので維持管理費の節約ができます。

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